マレーシア教育移住は、子どもが現地のインターナショナルスクールに通い、親(多くは母親)が保護者ビザで同伴する形が中心です。母親と子ども1人の家庭がデサパークシティ(Desa ParkCity)の2BRに住み、タウンシップ内のISPのYear1に通わせた場合、月額は約RM11,100(約42万円)です。初期費用は、ビザ手続き・家具を含めてRM39,500〜43,000です(いずれも当サイト試算・2026年9月時点)。この記事では、費用、ビザの条件、学校選びの順番を、公式・学校の一次情報と自社データで整理します。学校ごとの学費比較はインター校学費比較の記事、ISP単体の出願手順はISPの記事に譲ります。
結論|母子留学の月額は約RM11,100、初期費用はRM39,500〜43,000
前提は、母親と子ども1人(Year1・5〜6歳)、2BR、家具付き、ISP通学です。家賃は自社のiProperty現役掲載(2026年9月29日時点・賃貸176件)の2BR中央値RM5,500(60件)を使います。光熱・通信・食費・保険は、生活費の記事の試算方法に合わせました。
| 項目(月額) | 母子・ISP Year1 | 母子・ISP Year5 |
|---|---|---|
| 家賃(2BR中央値) | RM5,500 | RM5,500 |
| 光熱・通信 | RM344 | RM344 |
| 食費(中央値) | RM1,650 | RM1,650 |
| 保険(母RM130+子RM65) | RM195 | RM195 |
| 学費(月換算) | RM3,375 | RM5,830 |
| 合計 | 約RM11,064 | 約RM13,519 |
| 円換算(RM1=約38円) | 約42万円 | 約51万円 |
学費の月換算は、Year1が年RM40,500÷12=RM3,375です。Year5は年RM66,000にSST(サービス税)6%を加えた年RM69,960を12で割ったRM5,830です(計算根拠: 66,000×1.06=69,960)。ISPの学費は2026-2027年度のFee Scheduleに基づきます(ISP公式・2026年9月確認)。
| 初期費用(初年度) | 金額 |
|---|---|
| 敷金2ヶ月+前家賃1ヶ月+ユーティリティデポジット0.5ヶ月(3.5ヶ月分) | RM19,250 |
| 賃貸契約の印紙税(年間家賃RM66,000÷250×RM1) | RM264 |
| ISP登録料(RM20,000の25%引き・居住者) | RM15,000 |
| ISP出願料 | RM1,500 |
| ビザ関連費用(代行費用込み) | RM2,000〜4,000 |
| 家具・生活用品 | RM1,500〜3,000 |
| 合計 | RM39,514〜43,014 |
敷金・前家賃・印紙税の計算根拠は生活費の記事と同じです。ISPの居住者登録料25%引きはISPの記事、ビザ関連費用は日本人向け留学代行各社の解説で示されるRM2,000〜4,000の目安です(2026年9月確認・代行の範囲で変動)。
教育移住の型|Student Pass+保護者ビザが基本
子どもには就学のための「Student Pass」、親には「保護者(Guardian)ビザ」を取る形が基本です。日本国籍の場合、観光・商用は90日以内ならビザ不要ですが、就学目的の長期滞在には使えません(渡航案内各社・2026年9月確認)。親が就労ビザ(Employment Pass)で滞在する帯同家族の場合は、学校が「Student Pass」ではなく「Permission to Study」(就学許可の裏書)を案内するケースがあり、手続きが変わります(Alice Smith School・2026年9月確認)。
マレーシア移民局(imi.gov.my・2026年9月確認)の公式情報では、次のとおりです。
- Student Pass: 3歳以上の非マレーシア国民が対象で、幼児教育から高等教育まで。学校レベル(政府立・インター校・私立)は、各地の移民局支所に、学校・親・法定後見人のいずれかが申請できる。手数料RM60。
- 保護者(Social Visit Pass): Student Pass保持者の帯同者(親・法定後見人・養親・祖父母・7歳未満の兄弟姉妹)向け。手数料RM90。就労・事業・政治活動は不可。
保護者ビザの条件|学校ごとに異なる4つの点
移民局の制度は共通ですが、実際の審査条件は学校とエリアで差があります。学校が公開している範囲で確認できた点を、表にします。
| 項目 | 学校の公開情報(2026年9月確認) |
|---|---|
| 対象年齢 | 3歳超〜18歳未満(Lycée Français de KL) |
| 保護者の人数 | 原則1名(親のいずれか、または裁判所指定の後見人)。Alice Smithはクアラルンプール移民局が「母親のみ」処理と明記 |
| 収入証明 | 月収RM25,000以上を給与明細・銀行明細で証明(Alice Smith)。子どもが複数だと要件は上がる |
| 有効期間 | 12カ月、または就学期間のいずれか短い方(Lycée Français de KL) |
| Personal Bond | マレーシア人が記入し内国歳入庁のスタンプが必要(同校は手続きを支援せず、業者への依頼は自己負担) |
| 処理期間 | Student Pass 7営業日(Alice Smith)〜14営業日(Seri Botani)、保護者ビザは最短2カ月以上(Alice Smith)。学校の承認は4〜8週(Lycée Français de KL) |
| 書類 | 婚姻証明・出生証明は英訳し、大使館の認証とマレーシア外務省(Wisma Putra)の認証が必要(Seri Botani・2025年5月28日更新) |
日本人向けの留学代行各社の解説(2026年9月確認)では、月収要件は校によりRM20,000〜RM40,000(兄弟2人の場合)とされ、ペナンはRM10,000程度とされています。公式の統一基準はなく、学校ごとの要件は出願前に確認するのが確実です。
加えて、2024年9月にセランゴール州移民局が「両親が同伴できるダブル(第2)保護者ビザ」を始めたと、日本人向け代行サイトが紹介しています(2025年2月時点の状況・クアラルンプールは別基準)。対象校・条件は限定的で、月収要件は「特に厳しくない」とされますが、確定情報ではありません(要確認)。
なお、収入の目安RM25,000は約95万円(RM1=約38円)です。日本で会社員として働く父親が単身赴任的に残り、母子が現地に滞在する場合、収入証明の書類の形式は学校ごとに違います。必ず志望校のAdmissionsに確認してください。
保護者ビザ以外のルート|MM2H・DE Rantau
母子留学は、保護者ビザが就労不可・12カ月更新であるため、長期滞在では他の制度と比較されます。MM2Hは、2024年7月の改定でSilver・Gold・Platinumの3区分になり、Silverは定期預金USD150,000と住宅購入(RM600,000以上)が必要です(MOTAC公式・2026年9月29日確認)。クアラルンプール連邦直轄領の外国人購入下限はRM1,000,000のため、デサパークシティの物件は別条件がかかります(MM2H最新条件の記事)。リモートワーカー向けの制度はDE Rantauの記事、全体の比較はビザ・在留資格の記事にまとめています。
学校選びの順番|カリキュラム→通学→予算
学校選びは、次の順で絞ると迷いにくくなります。
第一に、カリキュラムです。英国式(IGCSE・Aレベル)とIB(国際バカロレア)のどちらかで、大学進学の道筋が変わります。インター校学費比較の記事では、ISP・GIS・Alice Smith(英国式)とM’KIS・Fairview(IB)、Nexus(両方)を、2026-2027年度のFee Scheduleで比較しています。Year1相当の年間授業料は、ISPのRM40,500からM’KISのRM86,622まで、2倍以上の開きがあります。
第二に、通学です。学校が決まれば、住むエリアもほぼ決まります。ISPはタウンシップ内にあり、自社データ(dpc-access.csv)では棟から徒歩13〜29分、車で2〜4分です。GIS・M’KISのあるモントキアラへは、デサパークシティの18物件から車で12〜15分(中央値14分)です(自社計測・OSRM・渋滞なし基準・2026年9月)。
第三に、予算です。学費差は家賃差より大きくなる場合があります。ISPの学費RM40,500に対し、GISはRM85,590です。差はRM45,090で、月換算RM3,758です(計算根拠: 85,590−40,500=45,090。÷12=3,757.5)。
低年齢の子どもは、ISPの幼児部(3〜5歳)やタウンシップ内のプリスクールの選択肢があります(幼稚園の記事)。日本語教育を重視する場合は、日本人学校(JSKL)が候補です。ただしJSKLは入学条件に日本人会の会員資格と長期ビザがあり、保護者ビザで満たせるかは公式ページに明記がありません(要確認)。費用・編入・通学はJSKLの記事で扱っています。
自社データで見る 家賃と学費の合算
3BRを選ぶ場合(きょうだい連れなど)の家賃は、自社データで中央値RM7,000(87件・最安RM1,900・最高RM28,000)です。ISPまで徒歩圏のダヴィニア、パーク・リージェント、カサマンは、ISPまで徒歩13〜14分で通える棟です(dpc-access.csv)。ウェストサイドⅢは掲載5件で中央値RM8,200です。3BR以上を通した106件では、下位25%がRM5,800以下、上位25%がRM10,200以上でした(2026年9月29日集計)。
きょうだい2人(Year1とYear5)のISP学費は、年RM40,500+RM66,000=RM106,500です(SST別)。Year5にSSTを足すと年RM110,460で、月換算RM9,205です(計算根拠: 40,500+69,960=110,460。÷12=9,205)。3BRの家賃RM7,000と合わせると、家賃+学費だけで月RM16,205になります。これは日本円で約62万円です。学費と家賃を合わせた家計の設計が、教育移住の最大の論点です。詳細な家賃相場は賃貸相場の記事にあります。
出発前に確認すること
日本側では、海外転出届の提出で国民健康保険料の支払いが不要になり、国民年金は資格を喪失するか任意加入を続けるかを選ぶ手続きがあります(自治体の案内・2026年9月確認)。子どもの日本の学籍の扱いは自治体・学校ごとに違うため、転出前に確認してください。現地では、賃貸契約の条件を賃貸契約の記事、医療は医療の記事、税務の扱いは税金の記事を参照してください。
家族構成・学校の候補・入居時期をWhatsAppで送っていただければ、学校への距離と予算に合う棟を、その時点の掲載と成約データを突き合わせて個別に案内します。
よくある質問
母子留学の月額費用はいくらですか
2BR・ISP Year1の母子で、月約RM11,064(約42万円)です。内訳は家賃RM5,500、光熱・通信RM344、食費RM1,650、保険RM195、学費RM3,375です(当サイト試算・2026年9月時点)。
保護者ビザの申請者は父親でもよいですか
制度上は親のいずれか1名ですが、学校によります。Alice Smith Schoolは、クアラルンプール移民局が母親のみを処理すると案内しています(2026年9月確認)。志望校のAdmissionsに確認してください。
保護者ビザで働けますか
働けません。移民局の公式情報で、保護者(Social Visit Pass)は就労・事業・政治活動が認められていません(imi.gov.my・2026年9月確認)。
Student Passの手数料はいくらですか
移民局の公式情報で、Student PassはRM60、保護者向けのSocial Visit PassはRM90です(imi.gov.my・2026年9月確認)。学校が指定する代行業者の手数料は別で、金額は学校・業者ごとに違います。
母子だけ先に渡航して、後から父親が合流できますか
保護者ビザの対象は原則1名で、学校によっては母親のみです。父親が合流する場合は、90日以内のビザ免除滞在、MM2H、就労ビザなど別の資格を検討します。詳細はビザ・在留資格の記事を参照してください。