デサパークシティの学校選びは、実はシンプルです。タウンシップ内にインターナショナルスクールが1校あります。The International School @ ParkCity、通称ISP。英国式カリキュラムで、対象は3歳から18歳まで。徒歩13分で通える棟もあります。この記事では、ISPの学費・出願・施設を公式サイトと公式Fee Scheduleの数字で整理します。
ISPはどんな学校か
ISPは2011年9月に開校したインターナショナルスクールです。デサパークシティの開発会社Perdana ParkCityと、教育グループBrighton Educationの提携で設立されました。つまり「タウンシップの一部として計画された学校」です。
- カリキュラムは英国ナショナルカリキュラム準拠。試験はCambridge International(IGCSE)とAQA(Aレベル)
- 非選抜・共学。3歳から18歳まで
- 在校生の国籍は50カ国以上
- マレーシアのインター校品質認証ISQMでゴールド認定(2021年10月)
- Appleが優れた学習環境と認めた「Apple Distinguished School」に2016・2018・2020・2024年と選出
住所はNo. 1, Jalan Intisari, Desa ParkCity。タウンシップの中心部から歩ける位置です(公式サイト・現地報道より)。
学年構成——3歳のNurseryからYear 13まで
英国式なので、学年の数え方が日本と違います。基準は「その年の9月1日時点の年齢」です。
| 段階 | 学年 | 年齢 |
|---|---|---|
| EYC(幼児部) | Nursery〜Reception | 3〜4歳 |
| Primary(小学部) | Year 1〜6 | 5〜10歳 |
| Secondary(中高部) | Year 7〜11 | 11〜15歳 |
| Sixth Form | Year 12〜13 | 16〜17歳 |
日本の感覚より1年早く「Year 1」が始まる点に注意してください。5歳でYear 1です。
カリキュラムの中身——Year 7からAレベルまで
「英国式」と一言で言っても、中身は学年段階で変わります。公式サイトの記載を整理します(2026年8月時点)。
**Year 7〜9(Key Stage 3)**は全員共通です。英語・数学・理科に加え、美術、デザイン&テクノロジー、演劇、地理、歴史、音楽、体育を学びます。外国語はマレー語・中国語(Mandarin)・スペイン語の3つから2言語を選択します。
**Year 10〜11(IGCSE)**は、数学・英語(第一言語または第二言語)・理科(Coordinated または科目別)が必修。加えて外国語1つ以上をIGCSEレベルまで学ぶ決まりです。選択科目は4枠あり、追加数学、美術、マレー語、ビジネス、経済、地理、歴史、ICT、中国語、音楽、体育、心理学、スペイン語、デザイン&テクノロジー、演劇から選びます。試験団体はCambridge InternationalとAQAの併用です。
**Year 12〜13(Sixth Form)**はAレベル。開講は16科目で、生物・化学・物理・数学(Further Mathsあり)・経済・ビジネス・英文学・歴史・地理・心理学・ICT・美術・3Dデザイン・音楽・中国語・スペイン語が並びます。Aレベルに加えて、独立研究のEPQ(Extended Project Qualification)や、Aレベルと課外活動を組み合わせたAQA Baccalaureateも選べます。
クラスの人数は公式FAQに明記があります。Nurseryは1クラス20人、Receptionは22人、Year 1以降は24人が標準。IGCSEとAレベルのクラスはこれよりかなり小さくなります。
学校の1日——登下校の時刻
登校・下校の時刻は学年で違います(公式FAQより)。
| 学年 | 始業 | 終業 |
|---|---|---|
| Nursery | 8:25 | 14:15 |
| Reception | 8:25 | 14:45 |
| Year 1 | 8:00 | 14:40 |
| Year 2以降 | 8:00 | 15:00 |
朝の受け入れは幼児部が8:00から、Year 1以上は7:30からです。放課後の課外活動(CCA)は15:15〜16:15の枠が基本で、朝6:30〜7:30の早朝枠を使う活動もあります。送迎の段取りは、この時刻表を起点に組んでください。
学費——2026-2027年の実額
公式のFee Schedule 2026/2027から、1学期あたりの授業料を抜粋します。年間は3学期制なので3倍です(2026年8月時点・公式サイト)。
| 学年 | 授業料/学期 | 年間換算 |
|---|---|---|
| Nursery(3歳) | RM8,600 | RM25,800 |
| Reception(4歳) | RM9,000 | RM27,000 |
| Year 1 | RM13,500 | RM40,500 |
| Year 3〜4 | RM21,200 | RM63,600 |
| Year 5〜6 | RM22,000 | RM66,000 |
| Year 7 | RM25,200 | RM75,600 |
| Year 10〜11 | RM28,000 | RM84,000 |
| Year 12〜13 | RM29,000 | RM87,000 |
授業料以外に、次の費用がかかります。
- 出願料:RM1,500(返金なし)
- 登録料:Nursery・ReceptionはRM2,000、Year 1〜11はRM20,000、Year 12〜13はRM10,000(返金なし)。ReceptionからYear 1に上がる際はRM10,000の追加登録料
- デポジット:1学期分の授業料と同額(返金あり)
割引もあります。デサパークシティの居住者・オーナーは登録料が25%引き。年間授業料を年度開始前に一括払いすると3%引き。なお年間RM60,000を超える学費には6%のSST(サービス税)が別途かかります。
学費以外にかかるもの——制服・バス
授業料と入学時費用のほかに、実費でかかるものがあります(2026年8月時点・公式FAQより)。
- 制服:Sixth Formを除く全学年で着用義務があります。購入場所は校内の「The Shop @ ISP」。価格は公式サイトに掲載がないため、購入時に確認してください。なおSixth Formは制服なしで、スマートな私服で通います
- スクールバス:ISPは地元のバス会社と提携し、クランバレー各地への送迎バスを運行しています。全車エアコン付きで、安全対策と添乗員つき。料金はルートで変わるため、居住予定地を伝えて学校に直接確認が必要です
- EAL(英語補習):対象と判定された場合のみ。金額は後述の「日本人家庭の視点」の章にまとめました
実際の年間負担は「授業料×3学期」に、初年度の諸費用と毎年の制服・バス代を足した額です。
出願の流れ——3ステップ
- 出願:出願フォームと健康記録などを提出し、出願料RM1,500を支払う
- アセスメント:対面で実施。幼児部は担当チームによる観察、Year 4以上はCAT4(適性テスト)+作文+面接
- オファー:合格するとオファーレターが届き、7日以内に登録料を支払って確定
外国籍の子どもは就学前に学生ビザ(Student Pass)が必要です。公式サイトは、入学希望日の3カ月以上前に手続きを始めるよう推奨しています。
出願書類とビザ——手続きの実務
出願時に提出する書類は3点です(公式サイトより)。
- 入学申込書(Application for Admission)
- 健康記録(Medical & Health Record)
- ホーム・スクール同意書(Home-School Agreement)
ビザは、マレーシアで有効な滞在資格が前提です。公式FAQが挙げる主な滞在資格は、親の就労ビザ(Employment Pass)への帯同、MM2H(長期滞在ビザ)、PVIP(プレミアムビザ)、そして子ども本人のStudent Pass。Student Passは教育省の承認までに約3カ月かかり、その後に入国管理局の手続きが続きます。学校が手続きを支援してくれますが、渡航スケジュールはこの3カ月を織り込んで組んでください。
登録料25%減免には補足があります。出願時点でデサパークシティに住んでいなくても、入学後1年以内にタウンシップへ引っ越してAdmissionsに申し出れば適用されます(2026年8月時点・公式サイトより)。証明には賃貸契約書か所有証明が必要です。「先に入学、住まいは後から」でも取りこぼしません。
日本人家庭の視点——英語が不安でも入れるか
ISPはEAL(英語を母語としない子ども向けの補習)の品質認証「EAL Quality Mark」を取得しています。英語力が入学基準に届かない場合は、EALサポート付きの条件付きオファーが出る仕組みです。費用は1学期RM3,250で、進捗を学期ごとに見直し、必要な期間だけ続けます(2026年8月時点・公式Fee Scheduleより)。
つまり「英語ゼロだから門前払い」ではありません。ただし日本語での入学案内や日本人スタッフの有無は公式サイトに記載がなく、要確認です。見学日(Open Days)が定期的にあるので、実際に足を運んで聞くのが確実です。教育目的の移住の費用とビザは教育移住の記事で試算しています。
施設——プールから劇場まで
公式サイトに記載の主な施設です。
- 6レーンの温水プール、スポーツホール(2017年開設)、人工芝ピッチ
- 理科実験室7室(物理・生物・化学)+小学部用ラボ
- ブラックボックスシアター、ダンススタジオ、音楽練習室8室
- 幼児部専用棟(2016年9月開設。屋外アドベンチャー遊び場つき)
さらに校外のParkCity Clubの施設(テニスコート、FIFA規格のサッカー場、陸上設備など)も使えます。スクールバスはクランバレー各地から運行しています。
通学の現実——徒歩圏の棟と、車圏の他校
ISPに徒歩で通える棟
タウンシップ内でも、棟によってISPまでの距離はかなり違います。当サイトの計測では、徒歩圏の代表は次の3棟です。
- ダヴィニア:徒歩13分
- カサマン:徒歩14分
- パーク・リージェント:徒歩14分
戸建てエリアのザ・マンションズも徒歩18分。低学年のうちは送り迎え前提でも、高学年になれば一人で歩ける距離です。渋滞の激しいクアラルンプールで「スクールバスも送迎渋滞も無縁」は、想像以上に日々の負担を減らします。「ISP徒歩圏で3ベッド」のような条件があれば、WhatsAppで送ってもらえれば合う物件を個別に紹介します。
車圏の他の選択肢
ISPの公式サイトには「出願は入学を保証しない」と明記されています。学年によっては空きがない場合もあるため、比較先も知っておくと安心です。車で15〜20分のMont Kiara方面には、英国式のGarden International School、米国式+IBのMont’Kiara International School(1994年開校)などがあります。ただし通学の負担を考えると、タウンシップ内で完結するISPの立地は大きな強みです。
住まい選びにどう効くか——学年別の考え方
「学校に近い家」の価値は、子どもの学年で変わります。
**幼児部〜低学年(3〜7歳ごろ)**は、どのみち大人の送迎が前提です。徒歩13〜14分のダヴィニアやカサマンなら歩き送迎、車なら5分圏の棟が広がります。この時期は学校距離より、公園や園への動線を優先しても破綻しません。
**高学年〜Secondary(10歳以上)**になると、徒歩圏の価値が跳ね上がります。子どもが一人で登下校でき、15:15〜16:15のCCA(課外活動)後も親の迎えなしで帰れるからです。当サイトの計測では、前述の3棟のほかにブリーズウェイがISPまで徒歩16分、ザ・マンションズが18分、リッジウッドが19分。予算を抑えるなら、コンドとパークホーム混在のナディアが徒歩21分です。
滞在が数年で終わる駐在の場合は、購入より賃貸が現実的です。ISP徒歩圏の棟は家族需要が厚く、良い住戸から埋まっていきます。相場の当たりのつけ方は賃貸ガイドにまとめてあります。
ISP進学が決まっているなら、学校を軸に住まいを絞る。この順番が合理的です。
よくある質問
Q. 入学試験で落ちることはある? ISPは非選抜校です。アセスメントは合否の選別というより、学年配置と必要なサポートを見るためのもの。ただし英語力によってはEAL付きの条件付きオファーになります。学年に空きがなければ入れない点は前述のとおりです。
Q. 年度の途中からでも入れる? 学年度は9月始まりの3学期制です。年度途中の編入可否は学年の空き状況によるため、希望時期を伝えてAdmissionsに直接確認してください。
Q. 3歳未満の子どもはどこに預ける? ISPの受け入れは3歳(Nursery)からです。それ以下の年齢は、タウンシップ内のPlaza Arkadiaに生後2カ月から預けられる保育施設があります。詳細は幼稚園・プリスクールの記事にまとめました。
Q. 学校見学はできる? 定期的にOpen Days(見学日)が開かれています。公式サイトから申し込めます。空き状況などの生きた情報は、見学時に直接聞くのが確実です。
Q. 日本人学校(JSKL)という選択肢は? クアラルンプール日本人学校(JSKL)は文部科学省認定の全日制で、幼稚部・小学部・中学部があります。ただし所在はシャアラムのSaujana Resort内で、デサパークシティからは距離があります。通学手段と所要時間を学校に確認したうえで、住まい選びごと見直すのが現実的です。日本の学習指導要領か、英国式か。ここが最初の分かれ道です。費用と通学の詳細は日本人学校の記事を参照してください。