デサパークシティ(Desa ParkCity)の西側住宅サイドには、ウェストサイドI(2013年築)・ウェストサイドII(2015年築)・ウェストサイドIII(2019年築)の3棟が並びます。開発はいずれもPerdana ParkCityで、West Parkまで徒歩2〜5分という立地条件もほぼ同じ。つまり3棟の比較は、立地ではなく「築年・規模・設備」の比較になります。実成約の直近12ヶ月中央値PSF(2026年9月時点)はI RM833・II RM886・III RM1,149。この記事では、この価格差の中身と、どの棟が誰に合うかを数字で整理します。

3棟の違いはほぼ「世代差」

Westsideシリーズは、タウンシップ中心の商業ゾーン(The Waterfront・Plaza Arkadia)から離れた西側に、2013年から2019年にかけて順に建ちました。3棟ともWest Parkが徒歩2〜5分、Central Parkも徒歩8〜10分。商業・学校・病院へは車で3〜5分と、生活動線はほぼ共通です。

同じ立地グループ内の比較なので、価格差の説明変数は築年と仕様に絞られます。実際、成約PSFは築年の順に階段状に並びます。タウンシップ全体の中での位置づけはコンドミニアム12棟の序列記事を参照してください。

スペック比較

各棟ページの情報(2026年9月時点)をまとめます。

項目Westside IWestside IIWestside III
竣工2013年2015年2019年
構成1棟・地上40階1棟・地上41階1棟・地上47階
戸数338戸338戸469戸
間取り1+1〜3+1BR2+1〜3+1BR2+1〜3+2BR
専有面積約969〜2,066sqft約1,100〜1,777sqft約1,055〜1,894sqft
West Parkまで徒歩約5分徒歩約2分徒歩約2分
Central Parkまで徒歩約10分徒歩約8分徒歩約8分
賃料の目安(下限)RM3,000/月RM3,500/月RM3,500/月
売買の目安(直近成約ベース)RM870,000〜1,780,000RM1,030,000〜1,600,000RM1,435,000〜2,125,000

成約データ比較

実成約(NAPIC由来の公開成約データ・list.my掲載・2026年9月収集)です。全期間の中央値と直近12ヶ月の中央値は基準が違うため、列を分けて示します。

項目Westside IWestside IIWestside III
取得件数と期間32件(2022年10月〜2026年1月)26件(2021年8月〜2025年12月)44件(2021年8月〜2025年12月)
全期間中央値PSFRM822RM843RM997
直近12ヶ月の件数7件6件5件
直近12ヶ月中央値PSFRM833RM886RM1,149
直近12ヶ月の価格レンジRM870,000〜1,780,000RM1,030,000〜1,600,000RM1,435,000〜2,125,000

表注: いずれも公開表示分のみの集計です(I: 全51件中32件、II: 全32件中26件、III: 全61件中44件。残りは要ログインで非表示)。直近12ヶ月は件数が5〜7件と少なく、1件の成約で中央値が動きやすい点も割り引いて読んでください。

価格は築年の階段どおりに並ぶ

直近12ヶ月の中央値PSFで比べると、IIはIより6.4%高く、IIIはIより37.9%高い水準です(計算根拠: (886−833)÷833=6.4%、(1,149−833)÷833=37.9%)。全期間の中央値でもI RM822→II RM843→III RM997と、並びは変わりません。

注目したいのは差の付き方です。IとIIの差は6%台と小さく、IIIだけが大きく抜けています。2019年築のIIIは売買市場で「築浅」として扱われる一方、築11〜13年のIとIIはひとまとめの中古枠に入っている、という構図です。総額でも直近12ヶ月の下限はIIIがRM1,435,000で、I(RM870,000)の1.6倍。予算がRM130万以下なら実質I・IIの2択、RM140万以上ならIIIが加わる、という住み分けになります。

値動きの勢いにも差があります。全期間中央値に対する直近12ヶ月中央値の上振れは、Iが1.3%、IIが5.1%、IIIが15.2%(計算根拠: (833−822)÷822、(886−843)÷843、(1,149−997)÷997)。I・IIの価格がほぼ横ばいで推移してきたのに対し、IIIだけが直近で値を切り上げています。買う側から見れば、I・IIは「値ごろが安定していて読みやすい」、IIIは「上昇局面の価格を払う」という違いです。

広さと間取り 単身対応も最大住戸もI

意外に思われがちですが、専有面積の最大はIの約2,066sqftです(IIIの最大は約1,894sqft)。3棟で唯一1+1BR(約969sqft)があるのもIで、単身・DINKs向けの間取りはI一択になります。

IIは2+1〜3+1BR・約1,100〜1,777sqft。「セミD&バンガロー」コンセプトで2戸を横並びに配した、広めのファミリー間取りが主力です。IIIは2+1〜3+2BR・約1,055〜1,894sqftで、469戸と規模が大きいぶん、売出・賃貸とも市場に出る住戸が多めです。

設備は世代なり IIIだけ頭ひとつ上

  • I(2013年): プール・ジム・テニスコート・BBQエリアと標準的な構成。立体駐車場と居住棟が分離しており、駐車場から住戸への移動がやや手間という声があります。
  • II(2015年): プール・ジム・テニスに加えてバドミントンホール・太極拳スクエアなど。各階9戸・エレベーター4基の中規模構成です。
  • III(2019年): 40mラッププール・子ども用ウォーターパーク・スカッシュコート・サウナ・ミニマートまで揃い、シリーズで唯一リゾート級と呼べる充実度。そのぶん47階・469戸の大規模で、朝夕のエレベーター混雑は覚悟が要ります。

3棟ともタウンシップ会員制のThe ParkCity Club(別途会員制)を併用できるため、I・IIの設備の物足りなさはクラブで補えます。

賃料と利回り

賃料の掲載レンジ(dpchomes・2026年9月時点)は、I RM3,000〜6,500/月、II RM3,500〜6,500/月、III RM3,500〜8,500/月。各棟ページの表面利回り試算(直近12ヶ月成約中央値ベース)は次のとおりです。

棟表面利回り(試算)
Westside I約4.5〜5.0%
Westside II約4.3〜5.0%
Westside III約3.6〜5.1%(中心約4.3%)

価格が上がったIIIほど利回りは圧縮され、IとIIは4%台半ばで安定という関係です。インカム重視ならI・II、値上がり実績と流動性重視ならIII、という整理になります。実勢の賃料感は賃貸相場の記事も参考にしてください。管理費の重さの見方は管理費の記事にまとめています。

外国人が買うなら下限価格に注意

クアラルンプール(連邦直轄領)の外国人最低購入価格はRM1,000,000です。直近12ヶ月の成約下限はI RM870,000、II RM1,030,000、III RM1,435,000。Iには基準を下回る住戸が実際にあるため、外国人名義ではRM100万以上の住戸に絞って探すことになります。II・IIIは実質的に全戸が基準を超えます。

どんな人はどれか

  • 予算RM90万〜130万で広さ優先: I。最大約2,066sqftの住戸をシリーズ最安のPSFで狙える
  • 単身・DINKs: I(1+1BRがあるのは3棟でIだけ)
  • 3+1の広さと価格のバランス: II。IIIより22.9%低い直近中央値PSF(計算根拠: 1−886÷1,149=22.9%)で広めのファミリー間取り
  • 築浅・設備・売却の流動性: III。ただし直近成約はRM1,435,000からで、RM140万以上の予算が前提
  • 賃貸投資でインカム重視: IまたはII(試算4%台半ば)
  • 賃貸投資で値上がり重視: III(全期間RM997→直近RM1,149と成約単価の上昇が出ている)

同価格帯ではSouth Brooks(2021年築)も競合します。IIIとの直接比較はサウス・ブルックスとウェストサイドIIIの比較記事に、最高級帯の比較はパーク・リージェントとパーク・プレイスの比較記事にまとめました。

内見前に確認したいこと

棟を絞ったら、売出ごとに次の3点を確かめてください。

  1. 売出価格と成約中央値の乖離: たとえばIIの直近中央値はRM886psf。RM1,000psf超の売出なら、角部屋・改装・眺望など差を正当化する材料があるかを売主側に確認する
  2. 管理費と修繕履歴: 築13年のIは共用部の維持に差が出る時期。IIIは設備が多いぶん管理費も相応で、月額と積立の水準を3棟で並べて比べる
  3. 駐車場の位置: Iは立体駐車場と居住棟が分離。毎日の動線に効くので、割当区画から住戸までの実際の移動を内見時に歩いて確かめる

よくある質問

3棟で一番安く買えるのはどれですか

Westside Iです。直近12ヶ月の成約はRM870,000〜1,780,000(7件・2026年9月時点)で、下限はシリーズ最安。ただしRM100万未満の住戸は外国人名義では買えません。

IとIIの価格差は小さいのに、何が違いますか

直近12ヶ月の中央値PSF差は6.4%です。IIが上回るのは築2年の差と、エレベーター4基・バドミントンホールなどの構成差。一方Iには1+1BRの小型住戸と約2,066sqftの最大住戸があり、間取りの幅で勝ります。

賃貸に出すならどの棟が有利ですか

利回りならI・II(試算4%台半ば)、賃料の絶対額ならIII(掲載上限RM8,500/月)です。3棟ともWest Park徒歩圏のファミリー実需があり、空室リスクは低めです。

直近12ヶ月の成約が5〜7件しかないのは問題ですか

338〜469戸に対して年5〜7件の公開成約なので、サンプルは薄めです。中央値は1件で動くため、実際の売買では対象住戸と似た面積・階数の個別成約と突き合わせるのが確実です。

2013年築のIは古すぎませんか

築13年(2026年9月時点)ですが、価格には織り込まれています(IIIより直近中央値PSFで27.5%低い。計算根拠: 1−833÷1,149=27.5%)。確認すべきは管理費の水準と修繕履歴で、共用部の維持状態は内見で差が見えます。

3棟は立地がほぼ同じだからこそ、予算と間取りで機械的に絞れます。候補の住戸で迷ったら、WhatsAppで「予算・希望間取り・時期」を送っていただければ、成約データと突き合わせて個別に紹介します。